Vault QualityDocs は、シームレスなドキュメント提携を提供し、コンプライアンスリスクを削減し、品質プロセスを改善することで、品質システムに関わる文書化を管理するアプリケーションです。また、レビューおよび承認ワークフローを高速化し、従業員とパートナーの間で GxP ドキュメントの共有を促進します。

QualityDocs 機能

Vault QualityDocs は Vault プラットフォームを基盤としているため、プラットフォームのヘルプページに記載される機能が盛り込まれています。さらに、医療情報問合せのドキュメント管理に特有の以下の機能が含まれています。

  • 変更管理: 組織はこの構成可能な機能を利用して、新規下書きの作成、固定状態への下書きの移動 (使用向けのリリース)、または既存・承認済みドキュメントの回収のプロセスを管理できます。
  • オーバーレイと署名ページ: Vault の外部に持ち出されるコンテンツの情報にはスタンプが押され、許可なく使用されないようになっています。組織では、ダウンロードするコンテンツに署名の明示ページを追加するように Vault を構成することもできます。
  • 製品オブジェクト: 世界中で、あるいは特定の市場がある地域のみでコンテンツを共有できるよう、Vault QualityDocs には、マスターデータを保存し、複数の製品やドキュメントでそのデータを再利用し検索できるオブジェクトがあります。
  • 国/施設/部門固有アクション: 世界中であるいは数多くのビジネスユニット全体で異なる承認プロセスを実行できるよう、Vault QualityDocs では、コンテンツの国または担当施設/部門に応じてライフサイクルやワークフローを構成できます。
  • コンテンツ有効期限: Vault QualityDocs には、期限切れの可能性のあるコンテンツをユーザに通知するプロセスがあります。ドキュメントの所有者は通知を受け取り、コンテンツを常に最新かつ有効な状態にしておくためにコンテンツを見直すよう求められます。
  • ロールデフォルト設定: ワークフローでコンテンツが作成または送信される際、コンテンツが関連付けられる製品、国、施設および部門に基づきロールをデフォルト設定できます。
  • 受講者ロール: 受講者は、R&U ワークフローで使用する特別ロールです。ワークフローでは、受講者ロールに設定されたユーザにのみ R&U ワークフロータスクを割り当てることができます。Vault は、すべてのライフサイクルに対してこのロールを自動的に作成します。
  • 管理版コピー: この機能では、企業が、管理版の生成、配布およびトラッキングを管理できます。Vault にアクセスできない契約企業や施設が使用できるよう、番号を付けたコンテンツのコピーの生成をセキュリティ対象ユーザに許可します。管理版についてレポートを作成し、配布タイプレポートでそのステータス (リコール、リコール確認など) をトラッキングできます。拡張可能な管理版の設定を使用する Vault では、特定の管理版のタイプ、セキュリティおよびライフサイクルを設定して、ダウンロードした管理版のタイプごとに詳細データの収集、管理、レポートを行うことができます。
  • R&U ワークフロー: R&U ワークフローでは、レビュー用に特定ユーザにドキュメントを割り当てることができます。ユーザがレビューを完了したら、ドキュメントを「R&U」としてマークし、タスク完了の証拠として電子署名を提供することができます。これらのワークフローは、標準ワークフローとは二つの点で異なります。読み取り専用ユーザが参加して電子署名を行える点と、一つのドキュメントで複数のワークフローを同時に有効にできる点です。「R&U」に関する組織全体のコンプライアンスを目的とした特別レポートにより、研修管理者は、新規または変更済みのコンテンツの使用が承認された際に、組織のコンプライアンス状況を常に確認できます。
  • 関連ドキュメントのエントリ条件: この機能では、オブジェクトレコードが保存先状態に移行する前に、特定のオブジェクトレコードに関連するドキュメントを特定の状態タイプ(DCC 承認準備完了、有効、廃版など) にすることを必須にできます。
  • プロセスナビゲータ: プロセスをサポートするドキュメントは、1 つまたは複数のプロセスに関連付けることができ、ユーザが自身のロールに関連するプロセス階層を閲覧すると確認することができます。専用ユーザインタフェースを使うと、臨時のエンドユーザには、プロセス情報と関連文書(サポート文書)が直感的で視覚的に誘導されるように表示される体験が可能になります。
  • 定期レビュー: ドキュメントの定期レビューの開始と追跡を自動化するために拡張された一連のオプション。