Vault では、FDA フォーム 2301 やフォーム 2253 などの XFA PDF フォームを生成および入力することができます。この機能を使用するには、管理者は Veeva サポートに問い合わせて、XML 要素のオブジェクトレコードの設定と Vault への関連フォームの読み込みのための支援を受けることができます。
構造の設定が完了したら、管理者はフォームの生成というドキュメントライフサイクル状態のユーザアクションを設定します。ユーザがフォームの生成アクションをトリガーすると、Vault はテンプレートドキュメントのコピーを作成して、オブジェクトレコードから XML を構築し、マッピングされたフィールドからのデータを使用して XFA PDF フォームを入力して、そのフォームを新しいドキュメントのソースファイルにします。
注: この機能は、以前の 2253 の生成機能の代替として設計されています。最新機能への移行を希望する場合は、Vault 担当者にお問い合わせください。
フォームタイプの設定
新しいフォームを設定するには、Veeva サポートにご相談ください。2253 を含むいくつかの場合では、サポートから提供された CSV ファイルを Vault Loader でアップロードして必要なオブジェクトレコードを作成します。提供された CSV ファイルは、お使いの Vault のすべての非標準フィールドが __vs
ではなく __c
という接尾辞を使用している場合にのみ有効です。サポートに連絡する際には、Vault が __vs
フィールドを使っているかを伝えてください。
- 任意の作業: フォームに使用するドキュメントタイプを設定します。すでに存在するドキュメントタイプを使用する場合は、この作業は不要です。
- 新しいドキュメントを作成して、XFA フォームをソースファイルとしてアップロードします。これは、フォームを生成するためのテンプレートになります。ドキュメント名は、Vault が生成されたフォームに対して使用するため、わかりやすいものにしてください。
- XML 要素オブジェクトに XFA フォームの構造を反映した新しいレコードを作成します。プロセスのこの部分に関しては、Veeva サポートに協力を依頼することを推奨します。
- フォームのフィールドマッピングに必要な変更を行います。パブリックキー (
Document.product__v.name__v
など) を使用する必要があります。パブリックキーは、前のマッピング方法で使用したプライベートキーよりも検索と入力が簡単です。 - ユーザがフォームを生成するために必要になるドキュメントライフサイクル状態に新しいユーザアクションを設定します。コンプライアンスパッケージの作成一括アクションを実行すると、コンプライアンスパッケージのドキュメントライフサイクルの開始状態におけるすべてのフォームの生成アクションが実行されます。
フォームフィールドのマッピング
XML 要素オブジェクト内で、XML 要素タイプ (オブジェクトタイプ) の 1 つは入力です。Vault は、この要素タイプのフォームのマッピング情報を保存します。
マッピングを編集するには
フォームのマッピングを編集するには:
- XML 要素オブジェクトレコードページに進みます。カスタムタブを設定するか、管理者 > 企業管理者 でこのページが表示されるように、オブジェクト設定の変更が必要になる場合があります。
- フィルタを使用して、XML 要素タイプが入力のオブジェクトレコードのみを表示します。作業中のフォームタイプの入力レコードのみが表示されるようにフィルタを設定します。今後 XFA フォームを追加する予定がある場合は、フォームタイプ選択リストに値を追加してオブジェクトレコードを整理しやすくしておくことを推奨します。
- 各入力レコードは、フォームの 1 つのフィールド入力に対応します。いくつかのフィールド (例えば、はい/いいえのフィールド) には、選択肢ごとに 1 つずつ、複数の入力があります。オブジェクトレコードの数式を編集して、Vault がフォームのフィールドの入力に使用するドキュメント、バインダー、参照されたオブジェクトフィールドへのマッピングを含めます。
階層ビューアの使用
階層ビューアには、関連する XML 要素オブジェクトレコードの階層が表示されます。例えば、FDA フォーム 2253 オブジェクトレコードとその子要素が表示されます。階層ビューアを開くには、XML 要素のオブジェクトレコードの詳細ページでツリーレイアウトの表示ボタンをクリックします。
数式
入力オブジェクトレコードの数式フィールドを使用すると、Vault の式言語を使用することができます。Vault で数式を作成するをご覧ください。
フィールドマッピング構文
フォームフィールドは、ドキュメント、バインダ、バインダ内のドキュメント、ドキュメント参照フィールド、または参照オブジェクトフィールドにマッピングすることができます。これらのそれぞれに対して、関数の標準 Vault 構文に従う、使用しなければならない特定の構文があります。ユーザがバインダーからフォーム生成をトリガーして、バインダーのコンポーネントドキュメントからフィールド値を使用したい場合、以下の接頭辞を使用します。バインダー自体またはユーザがアクションをトリガーするドキュメントからフィールド値を使用する場合は、以下の接頭辞を使用します。
ドキュメントまたはバインダーフィールドの例は以下の通りです:
- バインダーのドキュメントのドキュメント名:
DocInBinder.name__v
- バインダー自体のドキュメント名:
Document.name__v
参照オブジェクトの例は以下の通りです:
- バインダーの参照製品の名前:
Document.product__v.name__v
- バインダーの参照製品の内部 ID:
Document.product__v.internal_id__c
- (バインダーの製品から参照される) 参照アプリケーションの名前:
Document.product__v.application__v.name__v
上記の例では、オブジェクト参照を作成してからオブジェクトフィールドを作成するドキュメントフィールドを使用します。
参照されるドキュメントの例:
- 参照されるドキュメントのフィールドの名前:
Document.product__v.current_pi__c
上の例では、ドキュメント参照フィールドを持つオブジェクト、次にその参照されるドキュメントのフィールドを使用します。
フォームの生成ユーザアクション
各フォームの生成アクションにより、最大で 5 つのフォームの生成をトリガーできます。
2253 の生成
お使いの Vault では、2253 の生成に対してこの機能を使用するための切り替えが自動的に行われません。XFA フォーム生成を有効化するには Veeva サポートに連絡していただく必要があります。有効化すると、Vault は自動的に XML 要素レコードを作成し、2253 の生成は前のバージョンと同じように機能します。
主な違いは以下のとおりです。
- 管理者が入力レコードを編集することにより、フィールドマッピングを簡単に更新できます。
- ユーザが 2253 の生成をトリガーするために必要なあらゆるライフサイクル状態にフォームの生成ユーザアクションを設定できます。必要に応じてユーザアクションを条件付きにできます。例えば、国が米国と等しいなどの条件を設定できます。
- フォームの生成ユーザアクションでは、フォーム 2253 と補足シートを作成する以前の生成アクションと同様に、最大で 5 つのフォームを生成できます。
- Vault は、ドキュメント番号 (資材 ID) ごとに、まず数字で、次にアルファベット順にフォームのドキュメントを並び替えます。
フォーム生成のエラーおよび警告
このセクションは、フォーム生成でよくみられるエラーのトラブルシューティングに役立ちます。
エラー | 説明 |
無効な式 | 式が有効ではありません。これは、式名に誤字がある、式に存在しない関数が使用されている、式が存在しないフィールドを参照している、関数が正しいデータタイプを持たないフィールドをしているなどの理由で起こります。これは単なる警告であるため、Vault はフォームを停止しませんが、無効な式は空白/null と評価されます。 |
無効な表式 | 指定された変数が有効でないか、存在しません。例えば、フォームフィールドがソースドキュメントに適用されないドキュメントフィールドにマッピングしています。 |
バインダーのすべてのドキュメントを表示できないため、サブブランドフィールドは再入力されません。 | バインダーの 1 つ以上のドキュメントを表示する権限はありません。これには、生成するフォームが含まれるため、少なくともバインダーのすべてのドキュメントを表示できる権限を持っているか確認してください。 |
現在の状態のフォームの表示またはバージョニングに対する権限がないため、登録に失敗しました。 | フォームの現在のライフサイクル状態に対する表示およびバージョニングできる権限を持つロールにいません。生成されたフォームの共有設定を確認して、現在のライフサイクル状態でバージョニングできる権限を持っているか確認してください。 |