Quality チームを使用すると、Vault 内の特定のプロセスの完了を担当する個々のユーザの構造化されたチームを管理することができます。これは、変更管理、監査、CAPA、その他の品質イベント関連プロセスの管理に役立ちます。

Quality チームおよび Quality チームロールの作成については、Quality チームの設定をご覧ください。

Quality チームが設定されているオブジェクトまたはオブジェクトタイプから新しいレコードを作成する時、そのレコードのQuality チームで定義されている特定のQuality チームロールにユーザを割り当てることができます。例えば、変更管理レコードで、誰かを「変更管理者」または「専門家」として割り当てるとします。ロールラベルの上にマウスを移動すると追加情報が表示されます (追加情報がある場合)。

ロールの制限について

管理者は各チームロールを設定して選択可能なチームメンバーを制限することで、カスタムまたは一致する共有ルールを使用して、そのジョブに適切なチームメンバーを確実に割り当てることができます

品質チームへのユーザの割り当て

設定されたQuality チームがあるオブジェクトレコードのチームロールにユーザを割り当てることができます。たとえば、変更管理チームとペアになる新しい変更管理レコードを作成して、ユーザをその変更管理チームに割り当てることができます。

ロールメンバーシップに制約がない限り、Quality チームのメンバーを追加、削除、または変更することができます。チームの設定に応じて、ロールのメンバーシップを排他的にするこものできるため、そのロールのユーザは同じオブジェクトレコードの別のロールに割り当てることができません。

Vault はこれらのチームロールを共有設定ロールにマッピングします。設定されている場合、チームロールのメンバーシップはユーザチームロールメンバーシップをプロセスの関連レコードにも付与します。たとえば、設定で変更管理から変更アクションを作成すると、Vault は同じチームメンバーをその変更管理から変更アクションにデフォルトで設定を試みます。

Quality チームロールにユーザを割り当てるには:

  1. オブジェクトレコードに、カスタムタブまたは管理者 > ビジネス管理者経由で移動します。設定済みのQuality チームを持つオブジェクトレコードのチームロールにのみユーザを割り当てられることにご注意ください。
  2. Quality チームセクションで、チームの管理をクリックします。このセクションはお使いの Vault ではラベル表示が異なる場合があります。
  3. レコードの詳細ページの指定されたチームロールにユーザを割り当てます。
  4. 保存をクリックします。

設定によっては、チームメンバーの変更は、この品質イベントに対して作成した関連レコードに反映される場合があります。

継承したチームメンバーの復元

関連レコードで継承された Quality チームロールのメンバーを追加、削除、または変更した場合、復元をクリックしてからその Quality チームを保存することで、継承されたチームメンバーの復元を試みることができます。

たとえば、変更管理から変更アクションを作成し、「専門家」ロールにチームメンバーを追加または削除した後、復元をクリックすると、それらをその変更管理から継承された現在の「専門家」チームメンバーに置き換えることができます。

チームの完了

すべてのチームメンバーの適切なロールへの割り当てが終了すると、チームが完成し、Vault は設定に応じて管理者が定義した状態にレコードを移動できます。

Vault がオブジェクトワークフローの自動開始を使用している場合、チームを完成させると指定されたプロセスのワークフローが開始され、関連するタスクが Quality チームメンバーに割り当てられます。

無効なチームメンバーについて

チームを編集する権限がある場合は、無効なチームメンバーがチームにいることが Vault によって示されます。このレコードのチーム割り当てを変更する前、またはすべてのロールの Quality チームの有効性を検証エントリ条件が適用される状態に移行する前に、無効なチームメンバーに対する修正アクションを行う必要があります。以下のような場合、チームが無効になることがあります:

  • チームロールの割り当てられたユーザが無効になった場合。
  • 独占的チームロールに割り当てられたユーザは別のロールにも割り当てられます。これは、管理者が、ユーザがオブジェクトロールの現在独占的なロールと別のロールの両方に割り当てられた後に、ロールを独占的と設定した場合に起こる場合があります。
  • 無効なチームメンバーがその Quality チームメンバーリストに含まれているが、リンクされた共有設定を制限するロールには含まれていない。これは、例えば、Vault が共有またはマッチングルールを使用して制限ライフサイクルロールにデータを入力し、チームロールの割り当て後にそのロールのメンバーシップを定義するフィールドの 1 つが変更された場合に起こることがあります。
  • 無効なチームメンバーがリンクされたライフサイクルのロールを果たしているが、Quality チームのメンバーリストには含まれていない。例えば、Vault がワークフロー参加者を共有設定ロールに直接割り当てることを許可している場合に発生することがあります。これはベストプラクティスに反しており、Quality チームロールのリンク共有設定ロールのメンバーを入力するために使用すると、チームの割り当てが無効になります。
  • 管理者が、チームロールのリンク共有設定ロールで、あらゆるタイプの共有ルールまたは一致ルールを設定しようとした。
  • チームロールに、最低限必要な数の割り当てがない。

無効なチームメンバーの管理

チームを編集するための適切な権限がある場合は、チーム管理をクリックして、無効なチームメンバーに対して修正アクションを講じることができます。これにより、無効なチームメンバーの管理ダイアログが表示され、無効なチームメンバーのレコードからの削除、または有効なメンバーとの置き換えが可能になります。ダイアログに表示された各チームロール割り当てのオプションの選択:

  • 置換: このオプションは、ユーザ非アクティブ、そのロールが排他的、またはそのロールでの割り当てがQuality チームのロールの定義で制限されたロール選択と競合するために、割り当てが無効となる場合に表示されます。置換セクションを空白にしておくことはできません。無効なチームメンバーの代わりとなる資格を持つユーザがいない場合は、その割り当てを削除することができます。この方法で再割り当てを行うと、そのロールへのメンバーシップのために、無効なユーザに割り当てられた任意の未完了のタスクが保持されます。置き換えられるユーザにそのタスクが割り当てられます。
  • 削除: このオプションは、チームメンバーが無効である場合に表示されます。

この方法でのロール割り当てへの変更は、このレコードからチームのロール設定を継承する任意のレコードにカスケードされます。

Quality チームロールからのユーザの削除

Quality チームロールからユーザを削除すると、Vault はチームロールに関連付けられている共有設定ロールからもユーザを削除します。参加者グループ内でユーザが複数の関連ロールを持つ場合、すべての Quality チームメンバーシップからユーザが削除されるまで Vault はそのユーザを参加者グループから削除しません。

設定されている場合、チームロールからユーザを削除すると、このレコードからチームロール設定を継承するすべてのレコードにカスケードされます。

タスクの取り消し

Quality チームロールからユーザを削除したときにそのロールに対してユーザに割り当てられたタスクがあった場合、ユーザに適切なアクセス権限がなくなるため、Vault はタスクを取り消します。

チームのメンバーシップの同一の編集中にユーザを別のユーザと置き換えた場合、新規ユーザが Quality チームロールに割り当てられているタスクを受け取るまでワークフローを続行できません。

チームに関するレポート作成

Quality チームとチームメンバーについてレポート作成をして、簡単に範囲と効率を評価することができます。そのために、アプリケーションロールレポートタイプのレポートを作成します。

  • チーム有効化オブジェクト: チームを定義したオブジェクト。
  • チーム有効化レコード: チームを利用するオブジェクトタイプレコード。
  • Quality チームメンバオブジェクト: チームを作成した時に Vault によって作成されるシステム管理オブジェクト。特定のチーム有効化レコードに対するユーザのチームロール割り当てを保存します。
  • Quality チーム: このコンポーネントは、Vault で作成した Quality チームを定義します。チーム有効化レコードがそのプロセスを通過する際の Quality チームロールとチームの動作を関連付けることで、チームの構造を定義します。このコンポーネントは、チームを使用するためのオブジェクトまたはオブジェクトタイプのレコードを認定するために、そのオブジェクトまたはオブジェクトタイプに関連付けられています。
  • Quality チームロール: どのセキュリティ権限をメンバーが持っているのか、そしてメンバーはどのロールによって制限されるのかを定義するロール。このコンポーネントは、関連する Quality チーム (所有者の変更、主となる治験責任医師、QA 承認者など) を利用するオブジェクトレコードに使用可能または必要なロールを定義します。これらのロールは、所有者レビューア編集者などの共有設定ロールにリンクしています。このコンポーネントはさらにこれらのロールの動作を定義します。たとえば、チームを完成させるのに必要な最小ユーザ数、チームで許可される最大ユーザ数、Vault 内の任意のグループまたはチーム有効化レコードの特定のロールからユーザを選択できるかどうかを定義することができます。

チームメンバーセクションを表示するには、ユーザに関連チーム有効化オブジェクトに対する参照権限が必要です。

Quality チームメンバーの追加、削除、または管理を行うには、ユーザに関連するチーム有効化オブジェクトに対する編集権限が必要です。

任意のライフサイクル状態にあるチーム有効化オブジェクトのQuality チームを編集する権限は、ライフサイクルの関連ドキュメントのアトミックセキュリティまたはロック状態の設定によっても異なります。