教育訓練参加者は、評価、証明書、および評価者が Vault Training のオンザジョブ教育訓練機能を使用してある分野における学習者の能力を確認する必要があるその他のスキルまたはタスクベースの割り当てを追跡することができます。例えば、臨床検査機関または製造環境では、学習者が実際に作業をこなせるようになる前に、最初に適格性を満たす必要がります。ここには、様々な種類の機械を使用した一括製造の方法、目視検査の実施方法などのタスクの実施方法、およびその他の教育訓練が含まれます。これらのスキルとタスクには、指定されたトレーナー (評価者) の監督の下で行われる実地教育訓練が必要です。
教育訓練要件オブジェクトの評価オブジェクトタイプを使用してオンザジョブ教育訓練を Vault Training マトリックスに含めるように設定することができます。この記事では、これを評価教育訓練要件と呼びます。
一般的なオンザジョブ教育訓練プロセスには、以下のような手順が含まれます:
- トレーナー (評価者) がタスクを実行する様子を学習者が観察する。
- 評価者の指示と教育訓練を受けながら学習者がタスクを実行する。
- 学習者が評価者からの指示を受けずに、自分でタスクを実行する。この手順では、評価者が学習者のパフォーマンスを観察、評価および記録します。
学習者が必要な習熟度を満たしている場合、評価者は学習者が十分な理解を示し、従って学習者がそのスキルまたはタスクに適格であると考えられることを確認します。
Note: この記事および Vault 内の「オンザジョブ教育訓練」は、「評価教育訓練」と呼ばれます。フィールド名およびラベル、アクションおよびその他の Vault コンポーネントでは、「評価」という言葉が使用されます。
評価教育訓練の仕組み
評価割り当てでは、評価者にタスクが割り当てられます。評価者は学習者の評価を担当します。評価プロセス中に、評価者はチェックリストを入力します。すべての評価アクティビティが完了したら、評価者は裁定を選択します。次に、学習者に教育訓練割り当てを完了させるためのタスクが割り当てられます。
評価者体験
評価者のロールおよびタスクプロセスの多くは、評価教育訓練割り当ての完了ワークフローの設定によって決定されます。一般的な設定では、評価を実施する評価者の体験は以下のようになります:
- 評価教育訓練割り当てタスクは、一般的に評価者候補のグループに割り当てられます。評価者が承認し、タスクをクリックすると、教育訓練割り当て詳細ページが表示されます。
- 評価者および学習者が Vault 外部での評価を実施する時間をスケジュールします。
- 評価の時間になったら、評価者は教育訓練割り当てレコード詳細ページに用意された評価フォームを使用するか、必要であればアクションを使用して評価フォームを作成します。
- 評価中に、評価者はこのチェックリストを記入するか、添付ファイルをアップロードします。
- 評価者はワークフロー裁定を提供し、学習者が合格、不合格、または教育訓練の再受講が必要のいずれに該当するかを指定します。
- 評価者は評価フォームのワークフロータスク裁定を提供します。これにより、教育訓練割り当ての結果が確定します。
- チェックリストは学習者の教育訓練割り当ての一部として保存されます。
学習者の体験
学習者が評価教育訓練割り当てタスクをクリックすると、学習目的とチェックリストが表示されます。多くの場合、評価教育訓練割り当てには SOP のような前提条件があり、学習者は評価教育訓練記録を表示する前にこれを記入する必要があります。評価の準備が完了したら、評価者と学習者が Vault 外部での評価を実施する時間をスケジュールします。
設定の概要
評価教育訓練要件を作成する前に、以下の Vault コンポーネントを完了します:
- 評価教育訓練要件、評価教育訓練割り当て、および ETA チェックリストデザインオブジェクトタイプを有効化して、適切なオブジェクトタイプページレイアウトを作成する。
- ETA チェックリストデザインオブジェクトタイプのチェックリストデザインを作成する。
- 評価 TA チェックリストにライフサイクルおよびワークフローを設定する。
- 評価チェックリストの作成ユーザアクションまたはエントリアクションを教育訓練割り当てライフサイクルの評価準備中状態または評価中状態に追加する。
- 評価教育訓練割り当てにワークフローを設定する。
評価教育訓練の有効化
評価教育訓練タイプを使用するには、以下のオブジェクトタイプを有効化する必要があります:
- 教育訓練要件オブジェクトの評価教育訓練要件オブジェクトタイプ
- 教育訓練割り当てオブジェクトの評価教育訓練割り当てオブジェクトタイプ。
- チェックリストデザインオブジェクトの ETA チェックリストデザインオブジェクトタイプ。
評価教育訓練要件を作成するには
評価教育訓練要件を作成するには:
- 教育訓練要件レコードは、管理者 > 企業管理者またはカスタムオブジェクトタブから、または関連するカリキュラムの詳細ページから新規作成します。
- ドロップダウンで評価教育訓練要件タイプを選択します。一度作成した教育訓練要件のタイプを変更することはできません。
- 必要な詳細情報を入力します。
- 学習目的フィールドに評価の目標を入力します。このフィールドの説明には、評価を開始する前に学習者が知っておくべきすべての情報を列挙する必要があります。学習者は、評価教育訓練割り当てが表示されたときに、このフィールドのコンテンツを目にします。
- 任意の作業: 評価デザインを選択します。このチェックリストフォームは評価チェックリストの作成アクションによって作成され、評価者が学習者と一緒に教育訓練を実施および評価する際に使用することができます。選択されたチェックリストデザインレコードは、ETA チェックリストタイプであり、教育訓練要件が使用準備完了状態のときに承認済み状態である必要があります。
- 任意の作業:繰り返しオプションを選択します。
- 任意の作業: 学習者ホームページカード画像を提供するドキュメントを選択します。Vault で学習者ホームページが有効になっている場合、このフィールドで選択されたドキュメントの最初のページがカードビューのカード画像として表示されます。
- 任意の作業:自己登録を許可しますか?学習者が学習者ホームページの探索タブ経由でコースに登録することを許可するためのチェックボックス。自己登録についての詳細をご確認ください。
- 任意の作業: 以下を経由して完了した場合、完了クレジットが付与されますフィールドで、この要件を満たすことができる作成ソースを選択します。クレジットの完了についての詳細をご確認ください。
- 保存をクリックします。
評価教育訓練要件の作成後に、これをカリキュラムに追加します。
評価者タスクの可用性の設定
適切な評価者にタスクを割り当てるには、教育訓練割り当てオブジェクトに評価者アプリケーションロールまたはカスタムアプリケーションロールのいずれかのカスタム共有ルールまたは一致共有ルールを設定します。
また、Vault Training が教育訓練要件から教育訓練割り当てにカスタムフィールド値をコピーし、これらの値を使用してカスタム共有ルールまたは一致共有ルールから評価者候補のリストを絞り込むように設定することもできます。評価教育訓練割り当ての完了ワークフローを開始すると、評価担当者アプリケーションロールまたはカスタムアプリケーションロールのいずれかの適切な参加者グループにタスクが割り当てられます。
Note: Vault QMS 機能品質チームは、教育訓練要件または教育訓練割り当てオブジェクトをサポートしていません。
評価チェックリストデザインの作成
チェックリストデザインオブジェクトの ETA チェックリストデザインオブジェクトタイプを選択し、他の Vault チェックリストと同じプロセスを使用して評価チェックリストデザインを作成します。この目的のために作成する固有のチェックリストデザインは、教育訓練要件で参照されます。
評価チェックリストワークフローの設定
評価チェックリストは、TA チェックリストライフサイクルの承認保留中のワークフローまたは承認済みのワークフローのいずれかを使用します。いずれかのチェックリストワークフローをチェックリストオブジェクトライフサイクルのエントリアクションを使用して開始することが推奨されます。
以下の詳細に従い、図示されたワークフロー手順をベースラインとすることが推奨されます:
- エントリアクションおよびイベントアクションから自動スタートを許可するチェックボックスを選択します。これは、エントリアクションを使用してチェックリストワークフローを開始するために必要です。
- 開始手順には、チェックリスト回答者ロールの参加者コントロールが必要です。Vault Training はチェックリスト回答者ロールにユーザをコピーします。
- ワークフロータスク手順では、タスクをチェックリスト回答者の参加者に割り当てる必要があります。
- タスク完了のバリデーション手順では、すべての必須質問に回答者がいることを確認します。
- 回答者フィールドの設定では、TA チェックリストの回答者ユーザフィールドの値をタスクを完了するユーザに設定します。
- ワークフローに ETA チェックリストの状態を完了に変更する状態の変更手順が含まれることを確認します。
また、合格や不合格などの裁定や、チェックリストワークフローの追加ワークフロー手順を設定することもできます。
評価チェックリストライフサイクルの設定
評価チェックリストの作成アクションでタイプが ETA チェックリストの TA チェックリストが作成されると、Vault Training は状態を進行中に変更します。したがって、ワークフローの開始ユーザアクションおよびエントリアクションはすべて進行中状態に設定されます。このワークフローはエントリアクションを使用して自動的に開始することが推奨されます。
条件付きで実行するオプションを使用してオブジェクトタイプ > 等しい > ETA チェックリストという条件を追加し、TA チェックリストライフサイクルが進行中状態の承認済みワークフローまたは承認保留中ワークフローのワークフローの開始エントリアクションまたはユーザアクションを追加します。TA チェックリストオブジェクトも Vault Training クイズ機能で使用されるため、この条件によってアクションが評価チェックリストのみに対して実行されます。
教育訓練割り当てオブジェクトライフサイクルの設定
評価チェックリストの作成ユーザアクションおよびエントリアクションは、教育訓練割り当てオブジェクトライフサイクルの設定に使用できます。これらのアクションは TA チェックリストレコードを作成します。これは評価者が必要に応じて柔軟に TA チェックリストレコードを作成できるため、ユーザアクションを設定することが推奨されます。
そのためには、評価チェックリストの作成をユーザアクションまたはエントリアクションとして標準の進行中または評価準備中状態に追加します。アクションがトリガーされると、教育訓練要件の評価デザインフィールドで選択されたチェックリストデザインに基づいて ETA チェックリストタイプの TA チェックリストレコードが作成されます。
評価チェックリストの作成ユーザアクション
評価チェックリストの作成のユーザアクションバージョンは、アクションを実行したユーザを TA チェックリストおよび TA 回答レコードのチェックリスト回答者ロールにコピーします。チェックリストの作成中に Vault でエラーが発生した場合、システムはメールでユーザに通知します。
評価チェックリストの作成エントリアクション
評価チェックリストの作成のエントリアクションバージョンを設定する際に、有効な回答者として割り当てるおよび失敗に関するシステムメッセージの受信者ドロップダウンで適切な参加者グループを選択します。エントリアクションが実行されると、有効な回答者として割り当てるでロールにマッピングされたユーザが TA チェックリストおよび TA 回答レコードのチェックリスト回答者ロールにコピーされます。チェックリストの作成中に Vault でエラーが発生すると、システムは失敗に関するシステムメッセージの受信者のロールにマッピングされているユーザにメールで通知します。
例えば、カスタム共有ルールまたは一致共有ルールを使用して有効な回答者として割り当てるをユーザのいるロールにマッピングすることができます。エントリアクションが教育訓練割り当てレコードで実行されると、Vault Training はこのロールからユーザをコピーして、TA チェックリストおよび TA 回答レコードのチェックリスト回答者ロールにユーザを追加します。これにより、これらのユーザが TA チェックリストレコードを表示して、TA チェックリストのワークフローに参加できるようになります。
評価教育訓練割り当ての完了ワークフローの設定
評価教育訓練割り当ての完了ワークフローは、評価教育訓練割り当てタイプの教育訓練割り当てが割り当て済み状態になると自動的に開始されます。
評価教育訓練割り当ての完了ワークフローの手順は、組織のニーズによって異なる場合があります。目的通りに評価教育訓練割り当てが機能するようにするには、必要な手順を行って割り当てを完了に移動するワークフローを設定する必要があります。
評価教育訓練割り当ての完了ワークフローの例
以下に示すのは、評価者のいくつかの裁定オプションを含むワークフローの例です。このワークフローでは以下のアクションが実行されます:
- ワークフローは最初に割り当ての状態を評価準備中に変更し、評価者参加者グループにタスクを割り当てます。
- ワークフローは評価者に対してタスクを有効にして、前提条件となる教育訓練が完了していることを検証し、学習者のマネージャに通知して、Vault 外部の評価のスケジュールを調整します。評価者は、この状態または評価中状態の評価チェックリストの作成アクションにアクセスできます。
- タスクが完了したら、ワークフローは割り当てを評価中状態に移動してワークフロータスクを開始し、その間に評価者と学習者が Vault 外部で教育訓練を実施して、評価者が Vault 内のチェックリストを記入します。
- 評価者はワークフロータスクに裁定を提供し、ワークフローはこれを決定手順で使用して進む方向を決定します。この例のワークフローでは、評価者が保留、不合格、合格から裁定を選択できます。
- 評価者が保留を選択した場合、ワークフローは教育訓練割り当ての状態を教育訓練保留に変更し、タスクを評価者に割り当てて評価プロセスを再開します。
- 評価者が不合格を選択した場合、ワークフローは教育訓練の割り当ての状態を完了 - 不適格に変更し、ワークフローを終了します。
- 評価者が合格を選択した場合、ワークフローは教育訓練割り当ての状態を学習者レビュー中に変更し、学習者に Vault の教育訓練割り当てを完了するためのタスクを割り当てます。学習者が割り当てを完了すると、ワークフローが終了します。
管理者は評価教育訓練割り当ての完了ワークフローを適切に設定して、評価者と学習者が発行されたすべての教育訓練割り当てを正常に完了できるようにする必要があります。
完了 - 不適格状態について
教育訓練割り当てオブジェクトライフサイクルの完了 - 不適格状態は、Vault Training によって「終了」状態として扱われます。つまり、教育訓練割り当てが完了 - 不適格状態になると、Vault Training はこれを終了とみなします。
ソース教育訓練要件で繰り返しが設定されていた場合でも、完了 - 不適格状態の教育訓練割り当てに次の教育訓練日 (繰り返し) フィールド値は設定されません。
評価教育訓練割り当てチェックリストキャンセル動作について
以下の特殊ライフサイクル動作は、オブジェクトタイプが ETA チェックリストの TA チェックリストに適用されます:
- 評価教育訓練割り当てがキャンセル済み状態になると、関連付けられている ETA チェックリスト は状態が未開始または進行中状態になっている場合、キャンセル済み状態のみに変更されます。
- Vault Training クイズとは異なり、ETA チェックリストが新規作成されたときに、過去のオープン ETA チェックリストレコードはキャンセルされません。これにより、評価者ユーザは古いチェックリストを手動でキャンセルするか、オープンのままにするかを決定できます。
制限
評価教育訓練要件には以下の制限が適用されます:
- 教育訓練要件にはドキュメントを追加できません。
- 教育訓練要件または教育訓練割り当てオブジェクトには Quality チームを設定できません。
- 評価教育訓練割り当てタスクはモバイルブラウザ向けに最適化されません。評価割り当てをタップすると、学習者にはデスクトップバージョンのタスクページが表示されます。
関連権限
教育訓練管理者ユーザが評価教育訓練要件を作成および管理するには、以下のオブジェクト権限が必要です:
- オブジェクトタイプが評価教育訓練要件の教育訓練要件の作成、参照、編集、および削除
- オブジェクトタイプが ETA チェックリストデザインのチェックリストデザインの作成、参照、編集、および削除
- TA 回答オブジェクトおよび TA チェックリストオブジェクトタイプ ETA チェックリストの読み取り
学習者ユーザが評価教育訓練割り当てタスクを完了するには、以下の権限が必要です:
- オブジェクトタイプが評価教育訓練割り当ての教育訓練割り当てオブジェクトの参照
- オブジェクトタイプが ETA チェックリストの TA チェックリストオブジェクトの参照
- 教育訓練割り当てライフサイクルの評価準備中、評価中、および教育訓練保留状態の参照
評価者アプリケーションロール、または評価者の管理のために選択したカスタムアプリケーションロールで評価を実施するには、以下の権限が必要です:
- オブジェクトタイプが ETA チェックリストの TA チェックリストオブジェクトおよび TA 回答オブジェクトの参照、編集、および削除
- オブジェクトタイプが評価教育訓練割り当ての教育訓練割り当ての参照および編集
- TA チェックリストライフサイクルでは、評価者に完了状態の参照アクセス権限と進行中およびその他の状態の編集アクセス権限が必要です。
- 教育訓練割り当てライフサイクルの割り当て済み、評価中、評価中、および教育訓練保留に対する参照および編集アクセス権限
チェックリスト回答者ロールには TA チェックリストライフサイクルの以下の権限が必要です:
- 進行中およびその他のカスタム状態の編集アクセス権限
- 進行中およびその他のカスタム状態の作成および削除アクセス権限。アドホック質問を許可するフィールドの値がはいの場合、アドホック質問を作成または削除するユーザにこの権限が必要です。
- 完了状態の参照アクセス権限