リスク登録およびリスクイベントモデルを用いたリスク管理機能に加えて、Vault は、プロセス失敗モードと効果分析(pFMEA)リスク評価の作成と実行をサポートしています。処理は、pFMEA 評価内のイベントが個別の手順に紐づけられるように、手順一式が特定される必要があり、これはリスクの特定、分析および移行に対する手続き上の方法をサポートするものです。リスク評価(pFMEA)には、処理の手順内の故障モード、効果、原因、管理を独自に組み合わせた評価リスクが含まれます。傾向とレポート用のより一般的なリスクカテゴリを持つ特定の評価リスクをタグ付けすることができます。これらの評価リスクは、重要度、発生の可能性、検出可能性のスコアを取得するために、評価前後のフィールドでスコアリングされ、イベントのリスク優先順位番号全体に組み込まれます。リスク評価(pFMEA)は、リスクマトリックス、リスクマトリックスス設定、および Vault の品質リスク管理ツールのリスクレベル機能を活用します。
ビジネス処理について
pFMEA リスク評価はビジネスプロセスに対して実行されるため、最初の手順は、評価が必要なプロセスを特定し、それを個別に識別して追跡するためのビジネスプロセスレコードを作成することです。たとえば、「カリフォルニア州ビーバビルでの Cholecap のバッチ製造」などです。
新しい pFMEA リスク評価の作成と実行
はじめからリスク評価を開始するか、設定されている場合はFMEAリスク評価をコピーのレコードアクションを使用して、以前完了したリスク評価(pFMEA)レコードをコピーします。
次の手順は、新しいオリジナルの pFMEAリスク評価の作成方法をガイドします:
- カスタムタブ、または管理者 > 企業管理者から、pFMEAリスク評価オブジェクトタイプのリスク評価レコードを作成します。
- ビジネスプロセスレコードを選択します。
- 任意の作業: この評価のプロセス図をプロセスフロードキュメントのドキュメント参照フィールドに追加します。ユーザが特定の pFMEA 評価プロセスへの高レベルのビューを得られるように、この手順を QualityDocs 設定を備えた Vault のベストプラクティスとしてお勧めします。QualityDocs 機能が搭載されていない Vaults については、このフィールドの代わりに、オブジェクトレコードの添付資料セクションを使用します。
- 評価スコアリングマトリックスフィールドの既存のリスクマトリックスを選択します。選択したマトリックスは、pFMEA プロセスで適切に機能するように、重要度、発生および検出可能性の値を含む必要があります。このマトリックスは、評価内の手順にスコアを付けます。
- リスク評価のFMEA 処理手順セクションで、この評価手順のFMEA 処理手順を作成して定義します。手順の名前、手順の順番、および任意で説明を定義します。手順の順番は、一意の整数で、文字や少数は使用できません。プロセスを定義する一連の手順を完了すると、評価ですでに識別されているイベントの情報を変更しないかぎり、これらの手順を変更することはできなくなりますのでご注意ください。ベストプラクティスの設定では、評価の開始後に pFMEA 手順の順序を変更することは禁止されています。
- 所属組織の特定リスク識別ワークフローに従って、各処理手順の評価リスクを追加します。管理者が設定する場合、pFMEA リスク評価レコードでテンプレートでリスクを作成アクションを実行して、評価リスクの作成を自動化することができます。このアクションが利用できない場合:
- 少なくとも、名前を定義し、各評価リスクのスコアリングマトリックスおよび処理手順を選択する必要があります。プロセスは、この手順、またはその後のライフサイクル状態でのFMEA 失敗の原因、コントロール、モード、または影響の識別を含む場合があります。
- 評価リスクで、重要度、発生、および検出可能性などの該当する要素の初期 RPN値を定義します。初期 RPN フィールドは、重要度、発生、および検出可能性のそれぞれのイベントがスコアリングされるまで、入力されません。評価リスクの分析とスコアリングについては、所属組織のプロセスに従ってください。
- 所属する組織のワークフローに基づくリスク応答を選択します。設定には、組織がリスクに対処する方法についてのカスタム値が含まれる場合があります。たとえば、低減応答は、低減アクション設定を追加する必要がありますが、受理、回避、および転送応答では、その必要はありません。
- 評価リスクの最終応答後、または低減後の RPN 値を定義します。Vault が最終 RPN フィールドに入力する前に、重要度、発生、および検出可能性の 3 つの値すべてを提供し、リスクの軽減後のこれらの属性をスコアリングする必要があります。
- すべてのFMEA 処理手順がカバーされるまで、評価リスクの作成を続行します。
- 所属する組織の処理に従い、リスク評価を完了します。
上記のように再評価を最初から開始することも、以前に完了した評価から作成して開始することもできます。
既存の評価から pFMEA リスク評価を作成
分析するプロセスが以前に評価されている場合、以前の評価から情報の大部分をコピーして新しい評価をはじめることで、労力と時間を節約することができます。
リスク評価オブジェクトレコードの FMEA リスク評価をコピーのレコードアクションで、このコピーを実行します。これは、Vault 内のネイティブレコードコピー機能の特別バージョンであり、評価の階層をコピーし、関連するレコードのライフサイクルを再開し、それらのレコードを元のレコードにリンクすることを意図して構築されています。このアクションは、リスク評価、FMEA プロセス手順、評価リスクおよびFMEA 低減アクション設定レコードとそのフィールドデータを新しいレコードセットに複製し、それらのレコードのライフサイクルを再度開始させます。
FMEA リスク評価のコピーレコードアクションは、次のルールに従ってレコードをコピーします:
- システム管理されたオブジェクトレコード名を使用せず、一意の名前が必要なレコードは、コピー時に自動で名前が付けられます。
- レコードがこのアクションを介してコピーされると、そのレコードのすべてのフィールドデータもコピーされます。そのレコードへのインバウンド関連ドキュメントを除き、[レコードをコピー] 設定のこのフィールドをコピーしないでください。評価リスクのFMEA リスクカテゴリ値は、保存およびコピーされます。
- Vault がこのアクションを介してレコードをコピーすると、そのレコードのライフサイクルは、新しいレコードでのライフサイクルの初期状態にリセットされます。
- Vault がこのアクションを介して管理されたオブジェクトタイプのレコードをコピーすると、追跡可能性の目的で、コピー元のレコードにコピーをリンクするフィールドが入力されます。
リスクのリスクレジスタへのプロモート
リスク評価プロセス中、またはその後で、1 つ以上の既存のリスク登録に追加するための評価リスクがある場合があります。管理者によって設定されている場合、リスクの登録をプロモートユーザアクションを使用して、これを達成できます:
- リスク評価レコードから、アクションメニューのリスクをレジスタにプロモートを選択します。このアクションのラベルは Vault によって異なる場合があります。
- ダイアログで、意図したリスクレジスタに追加するための評価リスクを選択します。
- 次へをクリックします。
- リスクレジスタレコードは 5 つまで選択できます。
- 保存をクリックします。
Vault は、新しいリスクレコードを選択したリスクレジスタで作成し、評価リスクから情報を転送して、2 つをリンクします。