多くの組織が効率性チェック(QMS Vaults の標準コンポーネント)を使用して、品質処理におけるコントロールされた変更の評価を記録しています。効率性チェックは、QMS 処理の一部であり、効率性チェックレコード作成を自動化してマニュアルでの手順を回避し、このようなチェックが必要に応じて開始されるようにします。

この機能を使用して、QMS アプリケーションの品質イベントCAPAアクション品目、またはクレームオブジェクトレコード上に効率性チェックの作成レコードエントリアクションを設定し、関連するレコード、またはCAPA アクション品目レコードなどが選択された状態になる時に 効率性チェックレコードの作成と処理を自動化することができます。このエントリアクションは、他のオブジェクトのライフサイクルには使用できません。

オプションで追加設定を行うことで、タスクの作成や割り当てなど、効率性チェック処理の多くを自動化でき、効率性チェックのタイミングと割り当てを決定するための定期的なレポートやマニュアル確認の必要性を削減します。

効率性チェックオブジェクトの準備

効率性チェック作成エントリアクションをオブジェクトライフサイクルに組み込む前に、効率性チェック オブジェクトの準備が完了していることを確認する必要があります。

効率性チェックオブジェクトタイプ

Vault の設定に応じて、効率性チェックオブジェクトには、複数のオブジェクトタイプが存在する可能性があります。たとえば、「QE 効率性チェック」、 品質イベント用の効率性チェック オブジェクトタイプ、 「CAPA 効率性チェック」、CAPA アクション品目用の効率性チェック オブジェクトタイプなどが存在する場合があります。自動作成する各効率性チェックオブジェクトタイプについては、エントリアクションで使用するために、設定が適切に準備されていることを確認してください。

効率性チェックの必須フィールド

設定の重要な部分は、効率性チェック オブジェクト(またはオブジェクトタイプ)のロングテキスト および オブジェクト参照 フィールドの使用を検討してください。このエントリアクションでは、この種のフィールド値を設定できません。効率性チェックオブジェクトでフィールドへの入力が必要な場合、エントリアクションは失敗しますが、フィールドデフォルトルールでデフォルト設定されている場合、または効率性チェックのライフサイクルのレコード作成レコードアクションのフィールド設定アクションを使用して設定されている場合はこの限りではありません。処理に必要なフィールドにデータ入力する際に、フィールドのデフォルトまたはレコード作成のレコードアクションで設定できない場合、効率性チェックで、レコード作成レコードアクションの一部として、ワークフローを開始できます。または、品質チームを使用する場合、タスクを割り当てて、チームの完成度の遷移先状態エントリアクションの一部として、これらのフィールド値を要求することができます。たとえば、効率性チェック オブジェクト(またはオブジェクトタイプ)の任意のオブジェクト(ユーザ)フィールドは、フィールドのデフォルトルールを用いて設定するか、不要であるように設定する必要があり、それを怠ると効率性チェック作成エントリアクションは失敗します。

効率性チェックの作成エントリアクションの設定

自動効率性チェックレコード作成の設定:

  1. 管理者 > 設定 > オブジェクトライフサイクルと進み、品質イベントなど、必要なライフサイクルをクリックします。
  2. 状態のセクションで、効率性チェックレコードを自動作成するライフサイクルの状態(通常は変更直後の状態)をクリックします。
  3. エントリアクションセクションで、編集をクリックします。
  4. 効率性チェック作成 エントリアクションをライフサイクルの状態に追加します。
  5. オプション: 不要な効率性チェックレコードの作成を防ぐために、このエントリアクションで、必須の効率性チェックフィールド(または設定に合わせた類似フィールド)を選択し、処理ごとにイコール、およびはい/いいえを使用して条件を定義して、条件付き実行オプションを使用することをお勧めします。
  6. 効率性チェック オブジェクトのために設定されたオブジェクトタイプがある場合、効率性オブジェクトタイプのドロップダウンメニューで適切なタイプを選択してください。このドロップダウンリストには、このライフサイクルのターゲットオブジェクトを参照する効率性チェック オブジェクトタイプのみが含まれています。効率性チェックオブジェクトのオブジェクトタイプを設定していない場合、このフィールドは表示されません。
  7. 新しいレコードの参照フィールドドロップダウンメニューで、新しく作成されたレコードをトリガーレコードにリンクする効率性チェックのフィールドを選択します。例: 品質イベント
  8. 保存をクリックします。

選択されたオブジェクトレコードが選択された状態になると、このエントリアクションによって効率性チェックが作成されます。トリガーレコードからデータを転送する場合、効率性チェックレコードの作成時にデータ入力のワークフローを自動開始する場合、または効率性チェックワークフローのジョブを後日開始できるようにスケジュールする場合は、追加設定が必要です。以下の設定例を確認して、処理に最適な設定オプションを決定します。

効率性チェック設定の例

効率性チェック処理の大部分を自動化できる QMS Vault では、次の設定によって、関連する手作業の量を削減できます。これらの設定をすべて同時に使用すると、品質イベントCAPA アクション品目、またはクレームのための、一貫性のある自動化された効率性チェック処理を作成できます。品質イベントCAPA アクション品目 またはクレームオブジェクトとライフサイクル設定が異なる場合、以下の説明とは異なる手順が必要となる場合がありますので注意してください。特定の処理のニーズに合わせて、自動化を評価および設定する必要があります。

効率性チェックオブジェクトレコードイベントアクション

レコードフィールドの更新レコードイベントアクションを使用して、ニーズに従い、新しく作成した効率性チェックレコードに値を入力します。たとえば、オプションで前提条件を設定して、 エントリアクションの設定中に選択された参照フィールドが空白でないことを確認し、次に以下のレコードフィールドの更新を設定できます:

  • 効率性チェックレコードのタイトルフィールドを、関連オブジェクトのタイトルフィールド(または選択された他のテキストフィールド)と一致するように、またはそこから作成するように設定します。
  • 親レコードのアクション完了日プラス 120 日を基にした期日の設定など、親処理レコードの値をもとに、レコードの期日フィールド値を設定します。
  • 親レコードのアクション完了日プラス 90 日に基づく期日の設定など、 親処理レコードの値を基にしたレコードの効率性チェック開始日フィールド値を設定します。このフィールド設定は、ジョブの自動化での使用、および効率性チェックのワークフローが、(この例では期日の30日前に) 開始されるように意図されています。

さらに、イベントアクションを使用してワークフローを開始し、レコード作成時にユーザ(レコードの所有者または該当する役割の品質チームメンバー)に、フィールドへの入力を促し、効率性チェックレコードを「開始日を待機中」など、自動化を待っていることを示す状態に変更します。これは、ユーザフィールド、オブジェクト参照フィールド、またはロングテキストフィールドなどのレコードフィールド更新のイベントアクションで設定することができない効率性チェックのフィールドを設定するのに便利です。レコードを特別な自動化待機状態にすると、すべての設定が完了した効率性チェックレコードでのみ、ジョブを自動開始ワークフローに設定できるようになります。

効率性チェックワークフロー開始の自動化

Vault のジョブ機能を使用することで、効率性チェックアクティビティを適切なタイミングで自動的に開始できます。ジョブの作成:

  1. 「効率性チェック自動開始」状態を含むように、効率性チェックのライフサイクルを更新します。これは、効率性チェックのレビューを開始する状態であり、ワークフローでレコードをすぐに設定プロセス状態に移行する必要があります。
  2. 管理者 > 操作 > ジョブの定義へと移動します。
  3. 作成をクリックします。
  4. 効率性チェックレコードの経過時間を確認するジョブを設定し、適宜効率性チェックの状態を「効率性チェック自動開始」状態に変更して、効率性チェックのワークフロー作業を自動で開始できるようにします:
    • タイプ:日付ベースのオブジェクト操作
    • アクション: 状態の変更
    • オブジェクト: 効率性チェック
    • 状態の変更: 効率性チェック自動開始
    • 追加条件: 効率性チェックレコードが開始されるために必要なすべてのデータを示す適切な制限を入力します。それはたとえばライフサイクル状態 開始日待機中であったり、説明 が空白でないなどです。
    • トリガー日: 効率性チェック開始日は、ジョブ実行日以前です。